令和2年3月6日(金)「モバイルフォーラム2020」が開催された。モバイルフォーラム7回目の開催となる今回のテーマは「MVNOの新たな可能性」。
MVNO市場の契約数が2,200万回線を超え、情報通信を取り巻く環境が抜本的に変化している中、利用者が多様なサービスを低廉な料金で利用できるようにするための環境整備や第5世代移動通信システム時代の移行を見据えた検討が行われており、MVNOの新たな可能性などについて、総務省、有識者が講演した。
また、「5G時代のMVNOを構想する」をテーマとしたパネルディスカッションも行った。
なお、COVID-19新型コロナウィルス感染症の感染拡大を防ぐ観点からFacebook LiveによるWebinar形式に変更し、日経カンファレンスルームから中継した。
一般社団法人テレコムサービス協会MVNO委員会委員長 島上 純一
総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部長 竹村 晃一 氏
モバイル市場の現状、モバイル市場の競争促進、5G時代における課題などについて説明した。
資料
(株)企 代表取締役 クロサカ タツヤ 氏
2016~17年頃における5Gの利用イメージと現時点で見えてきた課題を示し、5Gの現状を解説した。MVNOにとっての5Gについては、競争の在り方が大きく変わり、技術的特徴の有無や技術を付加価値化する事業開発が必要とした。最後に、「非線形変化の起点は5G からスタートする」とし、「4Gまで」と「5Gから」は別物であることを強調して締めくくった。
資料
(株)MM総研 常務取締役研究部長 横田 英明 氏
MVNO市場規模の推移を具体的な数字を数多く示しながら解説した。独自サービス型SIMの市場規模実績および予測(契約回線数)として、コンシューマー向け回線の成長スピードは鈍化するものの、20年度以降はIoT向けの需要拡大が期待される。24年3月末時点のIoT向け回線比率は50%弱に達する見込みとした。最後に、VMNOの実現でもたらされる価値について言及した。
資料
(一社)テレコムサービス協会 MVNO委員会副委員長
(株)オプテージ 執行役員 浜田 誠一郎
MVNO委員会における各種活動のうち、消費者問題分科会における「消費者保護ルール実施状況モニタリングへの対応」、「青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備への対応」、「MVNOの実効速度計測、表示関係」について、運営分科会における政策関係、広報・普及関係事項の報告に加えて、「包括的検証等における「新政策提言」の反映状況」について報告した。最後に、「VMNO(Virtual MNO)」へについて言及した。
資料
○モデレータ:
クロサカ タツヤ 氏
(株)企 代表取締役
○パネリスト:
石川 温 氏
スマートフォン/ケータイジャーナリスト
横田 英明 氏
(株)MM総研 常務取締役研究部長
島上 純一
MVNO委員会委員長/(株)インターネットイニシアティブ 取締役
クロサカタツヤ氏をモデレーターとして、(1)5Gが始まることによる影響、(2)5GによってMVNOはどういう状況に置かれるか、(3)5G時代にMVNOが目指すべきビジョンという、大きく3つのテーマで議論された。
5Gがスタートする中での「アンリミテッド(無制限)」、競争環境、市場のデザイン、VMNO(仮想通信事業者)などが取り上げられた。
モデレーターのクロサカ氏は、「今から準備というよりも、変化に向けた動きが始まっているというところに立脚して、いろんなことを考えていく必要がある」と締めくくった。
一般社団法人テレコムサービス協会 MVNO委員会副委員長
(株)オプテージ 執行役員 浜田 誠一郎
ご参加、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします。
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