平成28年3月16日(水)「モバイルフォーラム2016」が日経カンファレンスルームにて開催された。
2年前の「モバイル2.0フォーラム」では「普及・促進」、昨年の「モバイルフォーラム2015」では「ユーザーが望むサービス」がテーマだったが、今回は平成27年5月のSIMロック解除義務化スタートや同年12月の「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」における取りまとめの公表といった動きを踏まえ、今後MVNOが果たす役割とは何かを考えるフォーラムとなった。
一般社団法人テレコムサービス協会 会長 是枝 伸彦
総務省 総務副大臣 松下 新平 様
【参考】総務省:大臣・副大臣・大臣政務官の動き「モバイルフォーラム2016(平成28年3月16日)」
(株)情報通信総合研究所 上席主任研究員
岸田 重行 氏
資料
海外では国によってMVNOの存在感に大きな差があることや、MNOとの差異化を図った特徴的なサービスが多くあることが示された。また、Mobile World Congress 2016での各社のIoTへの対応などが紹介された。これらの海外の動きを踏まえ、国内においても活性化された市場の中で価値あるサービスがどんどん提供されることにより、産業として盛り上がってくるであろうと述べた。
スマートフォン/ケータイジャーナリスト
石川 温 氏
(ダウンロード資料無し)
「実質0円」廃止要請、HLR/HSS開放、電気通信事業法改正などの影響により、各社の対応状況や今後予想される動きについて紹介し、そういった中でMVNOが生き残る道として、各社の注目サービスが示された。総務省タスクフォースにより元気がなくなったと言われているMVNO市場だが、いろいろなプレーヤーにとってMVNO市場のチャンスは転がっていると語った。
【参考】石川氏Twitter:@iskw226
(一社)テレコムサービス協会 MVNO委員会消費者問題分科会主査
ニフティ(株) 法務部政策渉外担当部長
木村 孝
資料
今年5月に施行される改正電気通信事業法によって変わるMVNO関係の省令の説明に続き、MVNO委員会での消費者保護への取り組みとして、データ通信専用SIMにおける本人確認、青少年フィルタリング、緊急通報機関との確認書締結、携帯電話不正利用防止法に基づく契約者確認について紹介した。
※MVNO委員会の報告書、ガイドラインについては、MVNO委員会のサイトからダウンロードできます。
【参考】総務省:「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」(案)に対する意見募集の結果(平成28年3月29日)
○モデレータ
石川 温 氏
スマートフォン/ケータイジャーナリスト
○パネリスト
大仲 泰弘 氏
プラスワン・マーケティング(株) 取締役
資料
岸田 重行 氏
(株)情報通信総合研究所 上席主任研究員
佐藤 正隆 氏
シネックスインフォテック(株)
モバイル&ホームエレクトロニクス本部 モビリティプロダクト部長
資料
玉野 浩 氏
HTC NIPPON (株) 代表取締役社長
資料
平井 健裕 氏
(株)マウスコンピューター 製品企画部 部長
資料
島上 純一
(一社)テレコムサービス協会 MVNO委員会副委員長/
(株)インターネットイニシアティブ 取締役
はじめにメーカー各社のサービスや取り組みの紹介(資料参照)を基に、質疑応答を通じた情報共有が行われた。その後、モデレーター石川氏が提示した「SIMフリー端末メーカーが抱える悩み」をテーマに、パネリストから、ネットワークにつながりにくくなった場合の問題解決、海外メーカーとのやりとりから見える国内固有の問題、SIMと端末のセット販売、性能比較と価格のバランス、“格安”と呼ばれることへの功罪など、様々な実情や意見が述べられた。
最後に「ユーザーからの支持を得るために」について、各メーカーからひと言ずつアピールをいただき、石川氏から今後の期待が述べられ、終了した。
一般社団法人テレコムサービス協会 MVNO委員会委員長
ビッグローブ(株) 技術主幹
内藤 俊裕
ご来場、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします。
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